勝間和代さんの本で最初に買った本.これも2年ほど昔になるだろうか.ゼミの学生に知的生産者になるにはどうしたらいいのかを伝えるために非常に参考になる本である.Hoisticに物事を考えているという意味において勝間さんには学ぶところが多い.7つのフレームワークにおいて知的体力と偶然力を挙げているところがHolisticであるゆえんである.40ぐらいになると「身に染みて」わかるのだが,果たして20代の若者にどれだけ伝わったのだろうか?
ビジネス思考の基本
限定的な情報を効率よく集めて,うまく組み合わせ
一定の時間までに次の行動ににつながる解を導いていく.
伸びる人の特徴
意思決定の内容の精度はいまいちだが,とにかく行動,決断が早い.
間違った仮説でも仮説がないよりまし.
鮮度はいいけれども確度が多少悪い判断の方が,遅くて正確な判断よりよほ ど重要であるから,限られた情報の中でどんどん意思決定をする必要がある.
ただしこれらは修正可能であることが前提条件である.
思考の6つの段階
知識,理解,応用,分析,統合,評価
フレームワーク
現実を観察する方法を構成する仮定,概念,価値,慣行の集まり
論理思考力
一見ランダムに見えるような事象,関係性が明確でない事象であっても,その事象を支配する何らかの法則や関係性を導き,その関係性の中で,その場ではまだ明らかになっていない事象や将来の不確定事項について,高い確率で起こりうる事象を推察する方法.
Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive
ピラミッドストラクチャで論理展開
すべての思考を仮説からスタートさせる
水平思考力
直観や想像,新しいものの組み合わせなどから解の仮説をイメージする方法.ロジカルシンキングが絞り込む思考法だとすれば,ラテラルシンキングは広げる思考法.
1.自分が無意識に使ってしまっている常識を疑う.
2.ものごとに対する新しい見方を積極的に導入する.
3.一見別々のものを,積極的に組み合わせてみる.
視覚化力
何かの物ごとや概念を画像化して目でわかりやすくする.
・画像のパワーを使う
・デザインの力を身につける
・画像と文字を組み合わせる.
デザインとはその受け手に,自分に何をアフォードしてくれるものかを指し示すのに用いられる.
文字のよいところは,複数の人がより少ないブレで,共通認識を持てること.
画像と文字の組み合わせにより体験的に伝わる.
・フォトリーディングとマインドマップをマスター
・イメージ・ストリーミングを効果的に行う
・イラスト・図表を常に意識して使うようにする.
・睡眠を十分とり,夢を活用する.
イメージストリーミングとは,頭の中にいろいろな画像を思い浮かべながら新しいことを考えていく訓練.映像を言葉で説明する訓練で活性化する.
言葉のレベルではなく,「身に染みて」わかってもらうためにはイラストや図表を用いたコミュニケーションが大切
数字力
情報を絞りに絞ってもっともシンプルにしたのが数字.
数字は正確な情報共有のためのもの
数字を組み合わせる力は創造力につながる
・数字の意味を知る.
・数字に分解する
・統計を読む
数字の一番の役割は感性と理性をつなぐこと.
数字は具体性を持ち,信頼性を持つがゆえに,逆に我々の直観に語りかけ る.
数字は絶対値というより相対値で測るためのコミュニケーションツール.
測定し管理できる塊まで分解する.
測定できないものは管理できない.
(時間管理)
物事には平均だけでなく分散がある.
「相関」のあるものには原因がある.
統計は分からないものを分かるようにするというより,数字を使ってものをかんがえるときに,その背景にあるものを知るためのヒントを与えてくれる.
言語力
言葉は非常に曖昧なもの.
曖昧であることを認識することなく用いると,ズレが生じる.
丁寧に話す,わかりやすく話す,気をつけて話す.
言葉というのは他人の体験を追体験するためにある.
言葉を伝えるには相手の感情を刺激することが大事.
・なるべく多くの知識・説明を知る
・言葉におとす習慣をつける
・比喩を意識する
言葉に落とす訓練により,言葉の財産が積み重なってくる.
相手の無意識層の中にある過去の経験値とコミュニケート.
知的体力
身体と頭の関係を理解する
健全な精神が健全な発想を生む
食べ物と知力の関係を理解する
思考は五感全体,身体全体で行われている.
心底納得して,身体全体でそれは正しいと理解したうえでないと,身体は動 かない.
アルコール,ニコチン,カフェイン,甘いもの
常用すると,それがないと思考ができないようになる.
妬む・怒る・愚痴るを追放する
偶然力
Serendipity 偶然の中でチャンスを見つける力
好奇心を発揮し,持続性を持ち,楽観的で柔軟なこと.
偶然のチャンスを生かす
与えられた情報の中から繋がりを見つける
無理に恰好をつけない
自分でまったく不得意だと思っていた分野,全然関係ない分野にアサインされると,自分が得意分野だと思っていたところとのつながりを見いだし,新しい能力を発揮する.
偶然のチャンスとは十分に準備をした中ではじめて出てきて,そこで偶然に「ああこういうことなのか」と答えが向こうからやってくる.
ひらめきは長期の記憶に対しての短期記憶や外部からの刺激によって起きるもの.
失敗や批判を素直にチャンスとして次回に生かすこと.
・よいチャンクを集める
・つねに観察し続ける
・なるべく魅力的な人々に出会う,
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