「いやーいい土産話ができましたね」なんて笑ってその話を聞いてた翌日のこと.地下街などを散策して知らず知らずその危険地帯に踏み込んでいた.道を渡ろうと足を止めると,靴磨き屋が寄ってきた.Your shoes is dirty! と言われてふと下を見ると,ウンチが右足のつま先に綺麗に載っていた.予防策としてスニーカーをはいてきていたのだが,容赦なくウンチが載っている.隣から通りすがりを装った共犯者がIt's a goat shit!とか言っている.「コンノートプレイスにヤギなんかいるかよ!」と思いつつ,こちらは靴屋に「地獄に落ちろ」と悪態をついたのみであった.蹴ってやろうかと思ったが,ウンチが載せられている時点でこちらの負けであるのでやめた.
しょうがないのでホテルに戻って靴を洗った.本物のウンチである.靴屋も自分で磨かなくちゃならないのだから,「ウンチのようなもの」にしておけばいいものを,そこは本物である.そうなると原料が何か考えてしまう.1日に10人ぐらいカモがいるとして,原料は何だろう.悪いほうに考えがいく.くそ~.どこからウンチを飛ばしたのかと思ったが,そんな高度なことが可能な訳はない.道を渡るのできょろきょろしている隙に,拭く振りをしたときにペットリ付けたのだろう.メッシュのスニーカーなのでさっぱり綺麗にならない.金を払っても気分が悪いし,払わないでもいやな気分になる.そして警察に捕まっても申し開きしやすいという意味で本物に行き着くのだろう.
H氏の話を聞いたときも,まさか本物をつけてくるとは思わなかった.「靴磨き屋だったら綺麗に磨けないと気分が悪いだろうから,革靴を狙うはずだ.」そんな仮定があったわけだが,彼らは職人的な靴磨きではなく,単なるぼったくりだ.仮定を間違っていた時点で自分の負けである.次回は草履でいくことにしよう.

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